いきなりですが皆さん「組手什」をご存じでしょうか?
読み方もわからないという方もいらっしゃるかと思います。
組・手・什で「くでじゅう」と読みます。
組手什とは、8.5cmごとに1.5cm幅の溝加工が施された平板材で、溝の部分でいた同士をかみ合わせて使用します。
複数本の材料を使うことで、釘や接着剤を使用することなく棚や椅子等の木製什器を作れる優れものです。
2021年にNHKで放送された連続ドラマ小説「おかえりモネ」の中でも取り上げられ、大変注目を集めました。
組手什については組合内でも高い関心事で、当組合でも生産できないか思案していました。
そのような経緯もあり、「生産する・しないに関わらず、まずは組手什がどんなものか実際に取り寄せてみよう!!」
ということで、キット化されてネット販売しているものを使って、実際に大人用の椅子を作ってることにしました。
前置きが長くなりましたが、早速椅子を組み手てていきます。上の写真が組手什です。
キット化されているため長さもカットされています。
これらを組み合わせて椅子を組み立てていきます・・・
届いた商品には、説明書等が無かったためネットで組み立ててある画像を見たり、
他のホームページを参考にしたりして四苦八苦しながら組み立てました。
何とか大人用椅子が完成しました!!
大人一人で組み立てて所要時間30分程度といったところでしょうか。
慣れればもっと早く組み立て可能かと思います。
椅子自体は非常にしっかりとしていて成人男性でも全く問題なく使用できました。
材料も杉材を使用しているため非常に柔らかく長時間の使用も可能かと思われます。
組手什は釘や接着剤を使わずに組み立て可能という点から平時の使用にとどまらず、災害時に大きな効果を発揮します。
実際に東日本大震災や熊本地震の際に支援物資を整頓する棚や下駄箱、仮設住宅のテレビ台などとして使用さたそうです。
いつどこで起こるか予測できないのが災害です。常日頃から防災の意識を高めて生活したいものです。
組み立てた椅子は、木材加工課の事務所(村上市府屋121-2)に展示しております。
興味のある方は是非お気軽にお立ち寄りください。
木材加工課 東海林